43 神様のメモ帳2
- 作者: 杉井光,岸田メル
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 文庫
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テンポ良く展開していくなと思っていたら、実は見えないところで物事が進んでいたり、気付いたら置いてけぼりを食らっていたりして、なかなか一筋縄ではいかない。また、主人公が前作の終わりで負ったトラウマと戦っているような描写が何度か出てくるが、その様子があまりに弱くて「しっかりしろ!」と尻を叩きたくなった。逃げているだけの主人公に苛々が募っていくが、それも作者の思惑通りだったのかもしれないな、と全てを読み終えた後にそう思った。そうだとしたら相当な策士だ。小説家って得てしてそういうものなのかもしれないけれども。
わたしとしては、面白く読めたので評価は上々。前作と比較して、キャラクター萌え度が増していたのはやはり続編だからだろうか。ストーリーは勿論だが、キャラクターたちの魅力的な部分が大いに引き出されていたように感じた。愛すべきライトノベルと出逢えて本当に良かった。
そして、この文章を書くために以前の記事を探してみたら、第一巻を読んだのが三年前だったという事実に驚愕した。読書ペース遅すぎでしょう、いくらなんでも。シリーズものはなかなか全部読み終えられないという弱点をこの「神様のメモ帳」で克服したい。